チョークアート教室 Y's color
講師 早川 由香利
~落書き好きの子供から講師資格取得まで~
小学生の頃は絵を描くことが好きで、教科書やらノートやらはいつも落書きだらけで
先生にもよく怒られてる子供でした。
落書きは好き、というだけで特に絵が上手いというわけでもなく、
ただ授業に身が入らずぼ~っと落書きしてる、というだけのことで、
図工や美術の成績は特に可もなく不可もなく、といった子供時代でした(笑
その後 美術部で腕を磨く!とか、美大芸大で本格的に!
なんてことも全くなく、ただただ普通に過ごし、仕事も看護師、という
全く絵とは関係のない仕事をずっと続けていました。
ハードな仕事と職場の人間関係に疲れ 退職を決め、旦那さまに甘えてしばらく
遊ばせてもらえる期間ができたので、
何か趣味を持ちたいと思い本屋さんで情報集めをしている時に
ふと目に飛び込んできたのが 大森みきこ先生の本でした。
瞬間的に「なんだこれ!かわいい!描きたい!」と頭の中はチョークアート一色に。
東京までは遠すぎて通えない、とあきらめ近場で見つけたチョークアート教室に
通うことにしました。
絵の好みが先生と違うこともあり、レッスン内容に疑問を感じながらも
2007年5月プロコースを修了し、インストラクターコースを考えたものの、
「ここは違う」「自分が求めてる技術はここでは教えてもらない」
と判断し、最初にインスピレーションを感じた先生のもとへ行こう!
と決心し 東京の大森みきこ先生のもとへ三重から通いました。
2009年8月念願の講師としてのお免状をいただくことができました。
~挫折を繰り返し得られたもの~
お免状はいただけたものの、自分の描く絵に自信が持てず、
ずっと悩みながら三重で細々と教室を開講していました。
ずっと練習し続け、こんなんじゃ生徒さんに申し訳ないと何度も思い、
もう向いてないんだと諦めて辞めようと思ったことは何度もありました。
「描きたいけど描けない」「美大も行ってないし、私には無理なんだ」
「あの人はどうしてあんなふうに描けるんだろう、、、」
どこをどう直せばいいのか、ぶつかっている壁の超え方が分からず
落ち込んだり羨んだりしながら、諦めては描き、また諦めてはまた描き、
そんなことをずっと繰り返していました。
私はふたつの教室に通ったことになりますが、悩みながら描くうちに
自分独自の描き方に変わっていきました。
どちらの先生に教えてもらったものでもない、自分だけの描き方が出来上がってきた頃
何人かの生徒さんから「先生の描くチョークアートはやさしい」という言葉をもらうようになっていました。
私の描くものは個性がない、お行儀良すぎでつまらない絵、
そう思い悩み自分の短所だと思っていた部分が、実は長所だったんだと気づくことができました。
私の作品を見て、私の画風が好きだと思って来てくれた生徒さんに
私の描き方を出し惜しみせず伝えていけばいいんだ、と自信になりました。
~伝えていきたいこと~
「自分が描きたいと思う絵を描いてる先生でないとその絵は教えてもらえない」
この言葉を私はよく使っていますが、これはみきこ先生の言葉でした。
今思うと当たり前のことなのに、あの頃はつい距離と便利さに負けてしまい、
結果的にかなり遠回りをしてしまって時間もお金も倍かかってしまう、
という結果になってしまいました。
これから始めようと思っている方々が同じような失敗をしないためにも、
「自分が描きたい絵を教えてくれる教室」を探しましょうと言い続けています。
それは「うちに来てね」と言っているのではなく、
私は私の描き方しか教えられないよ、と予防線を張っているつもりです。
「なんか違う」と思いながらレッスンを続けるのはお互いにとって
マイナスな結果にしかなりません。
私は生徒さんが納得した時の閃いた顔を見るのが好きで今講師をしています。
生徒さんがコツを掴んでくれたその顔が見られないのは
講師としての自信もなくすことになります。
私は私の描き方を全力で教える。
来るもの拒まず去るもの追わず。
これからも求めてくれる生徒さんがいる限り 私は私の教室を
私なりのやり方で続けていきたいと思います。
2018年 4月